平田 京子
言葉にする人、言葉にしない人。どちらも自然な理由がある
2025年10月23日(木)

たとえば、夫婦げんかのとき。
奥さんは「ちゃんと説明してくれなきゃわからない」と言い、
旦那さんは「言わなくてもわかってほしい」と黙ってしまう――
そんな場面、どこかで見たことがあるかもしれません。

どちらが悪いというわけではなく、
きっとお互いの「伝え方の癖」や「これまでの経験の違い」から、
自然とそうなっているんですよね。
言葉で伝えるのが得意な人もいれば、
行動や雰囲気で伝えようとする人もいる。
どちらも、その人なりのやさしさや誠実さの表れだと思います。

そんなことを考えていたら、
会議での発言の仕方にも、少し似たところがあるような気がしました。
女性が言葉で整理しながら話すことが多く、
男性は静かに聞きながら考えている――。
もちろん人それぞれですが、
その背景には、育ってきた環境や社会の中での役割の違いもあるのかもしれません。

昔は、男性は「多くを語らずに結果で示す」ことが求められ、
女性は「言葉で丁寧に伝える」場面が多かった。
それぞれの立場の中で身についた、自然なスタイルなのだと思います。


💡少しだけ意識してみると、もっと話しやすくなるかも

言葉にしやすい人は、
つい早口でまとめてしまったり、相手の考えを先に整理してしまうことがあります。
そんなときは、「どう思います?」と一呼吸おいて聞くことを意識してみると、
相手の考えを引き出すきっかけになります。

一方、言葉にするのが少し苦手な人は、
いきなり上手に話そうとせず、「一言だけ言ってみる」練習から始めてみるのが良いと思います。
たとえば会議で「なるほど」「自分もそう思います」だけでも立派な発言です。
その一歩が、次につながります。

ちょっとしたメモに考えをまとめておくのもおすすめです。
「何を話そう」と構えるよりも、「こんなことを感じた」と軽く言葉にしてみる。
それだけで、場の空気はぐっとやわらかくなります。


🍀おわりに
伝える力と、受け取る力。
どちらも少しずつ育てていけたら、
会議も、仕事も、きっともっと心地よくなる気がします。