代表 三輪雄彦ブログ 不易流行

三輪 雄彦
⚠️ 太陽光パネルと室内温度 ― 隠れたリスクの可能性(仮説)
2025年9月26日(金)

 

太陽光パネルは、電気代削減や環境配慮の観点から広く導入が進んでいます。

しかし一方で、建物の温熱環境に思わぬ影響を与えている可能性 が指摘されています。

 

1. 夏場のパネルは“熱源”となるのでは?

真夏のパネル表面は 80〜90℃に達することがある と言われます。

発電効率を保つために放熱しますが、その熱が下方向へ伝わり、屋根材に影響を与える可能性があります。

特に鋼板屋根では熱伝導が速く、屋根裏や室内の温度上昇につながるリスクが考えられます。

 

2. 「日陰効果で涼しくなる」説は本当か?

一部では、パネル設置により屋根が日陰になり、むしろ室温が下がるのではないか という話も聞かれます。

確かに理屈の上では、直射日光が遮られる分だけ屋根材の表面温度が低下する可能性はあります。

しかし近年の気候は、年々気温が上昇している

猛暑日が増え、パネル自体が高温になる日数も多い

当然屋根裏にこもる熱の影響が大きい

といった状況にあり、「本当に日陰効果がプラスに働くのか?」は疑問 です。

実際には「遮られる日射」と「パネル自体が発する熱」の両面が存在し、

環境や構造によって結果が大きく異なる可能性があります。

 

3. 「発電で得た電気」 vs 「空調で失う電気」

もしパネルが屋根裏の温度上昇に影響しているとすれば、発電した電気でコストを削減する

しかし、その熱の影響で空調費が増えるという 相殺現象 が起こるリスクがあります。

一部の工場・倉庫では、「電気代を減らしたはずなのに冷房費が上がった」

という声もあり、負のスパイラル に陥る可能性は否定できません。

 

4. 金属屋根での影響度は高いかもしれない

トタンや折板屋根は熱を伝えやすいため、こうした影響が顕在化しやすいと考えられます。

作業環境の悪化や熱中症リスクの増加につながる可能性もあり、十分な検討が求められます。

 

5. 対策の方向性

こうしたリスクを軽減するためには、以下のような工夫が有効と考えられます。

・屋根裏の通気(棟換気・軒換気)

・遮熱シートや断熱材の併用

・パネルと屋根の間に隙間を設け、空気循環を確保する

・二重屋根化による放射熱の遮断

PS : 全ての写真は生成AIで作ったものです

 

🔑 結論(仮説)

太陽光パネルは「電気を生み出す一方で、室内温度を上げている可能性がある」

一方で「日陰効果で室温が下がる」という見解もありますが、近年の猛暑を考えると必ずしも楽観できない面もあるでしょう。

省エネを目的とした設備投資が、逆にエネルギー消費を増やす可能性もある。

導入時には、発電効果だけでなく 遮熱・断熱とのセット発想 で検討することが重要だと考えられます。