【半永久って本当?】見栄えの良い石調セラミック塗装の落とし穴
こちらはYouTube動画「【半永久って本当?】見栄えの良い石調セラミック塗装の落とし穴」の内容と同じです。
目次
意匠性が高い石調セラミック塗装
石調セラミック塗装の注意点
→石調セラミック塗装をすべきでない壁
→実例
→セールストークに注意!
まとめ
意匠性が高い石調セラミック塗装
見栄えのいい塗装といえば、
どんなイメージが浮かぶでしょうか?
一般的には、色の付いた外壁、
カラーサイディングを思い浮かべると思います。
実は、カラーサイディング以外でも、見栄えのいい外壁塗装があります。
それが「石調セラミック塗装」です。
石調セラミック塗装とは、
簡単に言えば、天然石やセラミックなどを含んだ塗料のことです。
ガンスプレーなどで吹き付けて塗装を行います。
石調塗料・石材調塗料・石調セラミック塗装、など、いろんな呼び方があります。
一番わかりやすい特徴としては、
表面がザラザラとして、大理石のような高級感ある外壁になることです。
つまり見た目が、とてもカッコよくなります。
性能的なことで言えば、場合によっては20年持つとも言われています。
耐久年数は立地や建物の形状などの条件により変わりますが、なかなかよい素材ではあります。
石調セラミック塗装の注意点
さて、この石調セラミック塗装ですが、
とても注意しなげればならない点があります。
それは、間違った塗装をしてしまうと、
取り返しのつかない結果になってしまうことです。
この石調セラミック塗装は、鉄筋コンクリの外壁に塗るぶんには問題ありません。
しかし、一般の住宅で使われているサイディングに塗ってはいけない塗料なんですね。
石調セラミック塗装をすべきでない壁
石調セラミック塗装の工程は、以下の通りです。
①下塗りを塗る
②セラミック、陶器の破片、天然の石などを混ぜ込んだものを吹き付けて柄を付ける
③最終層に保護膜としてクリア塗装をする
この最終層のクリア塗装が防水機能があるのですが、
年数が経ってくるとはがれてきます。
そうなると水を弾かないセラミック層が露出してしまい、
雨水や紫外線で風化されてくるとものすごく水を吸いやすい素材に変化してしまうのです。
もし、窯業系サイディングに石調セラミック塗装が吹き付けた場合は、
セラミック層にしみ込んだ水分がサイディングの方まで水気が達してしまい、
そのまま放置すると腐っていくわけです。
その上、やっかいなのは塗り替えが難しいということです。
塗り替えができないとなるとカバー工法で上から鋼板を貼る、などしかできません。
かなり高額な工事になってきます。
そういった理由で、三輪塗装では窯業系サイディングのお宅には、石調セラミック塗装は絶対にお勧めしません。
実例
実は昨年、窯業系サイディングのお宅で、
10年ほど前に石調セラミック塗装を吹き付けたというお客様から外装メンテナンスの相談を受けました。
先にお伝えしたとおり、表面のクリア塗装がなくなってザラザラになってしまい
非常に水を吸いやすい状態でした。
塗り替えをする場合はザラザラした表面を固める必要があるのですが、
正直にいいますと、塗料の性能では固めてしまうことは不可能です。
現実的には塗り替えができないので、やはりカバー工法でガルバリウム鋼板を貼りました。
非常にコストがかかってしましましたが、長い目で見るとそれがベストではないかと思います。
セールストークに注意!
ここでご注意いただきたいのは、
石調セラミック塗装が悪いのではなく、
適切な外壁に塗らないことにあります。
実はこの石調セラミック塗装ですが、
外壁塗装の「訪問販売がよく使う手」で有名なんです。
たとえば、
「石調セラミック塗装なら、20年から30年も持ちますよ」とか
「石調セラミック塗料なら、断熱性も高くなり、見映えがすごくよくなりますよ」とか
もし、そんなセールストークをしてきたとしても、
まともに信じてはいけませんよ!!
まとめ
さて、いかがでしたか?
見映えがいい塗装だからって、
何も考えずに石調セラミック塗料にするのは要注意です。
もし、ご興味があるのなら、
ちゃんとした施工店に相談してからにしてくださいね。
もちろん三輪塗装もご相談OKですから、
お気軽にお声掛けください。