書評を書評?

2018年1月18日(木)

こんにちは。
寒い日が続きます。
なかなか雪は積もりませんね。

本が好きなので、
誰かが誰かの本について書いている文章を読むのが好きです。
ああ、こういう解釈があるのか、
こんな意味があったのか、
こんなふうに見えるんだ・・・
読後、その人の頭の中だけで芽生える思考、
その人の目を通して世界を、頭の中を、
のぞき見してしまったような感覚になります。

今日は書評にまつわるあれこれを。
有名人ばかりで、恥ずかしいですが。

小泉今日子著「書評集」
ただいま「監獄のお姫様」絶賛放映中、いくつになっても素敵な彼女。
人気絶頂時の裏話なんかで垣間見ることの出来るパンクな素顔も好きです。
そんな彼女の大胆にして謙虚、コンパクトかつ読み応えがある書評集です。
今の彼女だからこそ書ける文章にふれると、歳を重ねるのも悪くないな、
と思わせてくれる、やっぱり素敵な方です。
「美魔女」(もはや死語?)ども、彼女の頭ん中を見てみい、と言いたくなりますね。
IMG_20171213_124505_resized_20171213_124610205

又吉直樹著「第2図書係補佐」「夜を乗り越える」
後者の方は書評でなく、本にまつわるエッセイですが、
どちらも「本に何度も救われた」とよくおっしゃっている又吉さん自身の、
本に対する愛情やまっすぐ向き合おうとする姿勢が伝わってきます。
今夜、一晩を無事にやりすごすことができたら、
きっと大丈夫。
何年も経ったら、あの夜を乗り越えられたから今があるんだ、
と思える日が来るよ、という、
本への大きな感謝の気持ちで書かれた本です。

江國香織著「絵本を抱えて部屋のすみへ」
かれこれ20年近く大好きな作家さんの、
ちいさな頃を思い浮かべながら読むのが楽しいです。
世間的に見るととんでもなく曲がったことをとてもまっすぐな想いでやりのけてしまう、
江國さんの描くそんな登場人物たちが産まれてく過程を見るようです。

中川李枝子著「絵本と私」
「ぐりとぐら」シリーズの著者として知られる中川さん。
保育士として働いていた頃の子ども達とのエピソードなどがたくさん載っています。
個性豊かな子ども達を大きなやさしさで見守る目線についつい涙腺がゆるみます。

こうして芋づる式に読書の楽しみが続きます。