研修を「やりっぱなし」にさせない!上司が部下の成長を加速させる「巻き込み術」
2026年1月29日(木)
2026年1月29日(木)
「せっかく研修に行かせたのに、現場に戻っても変化が見られない……」そんな悩みを抱える人事・マネージャーの方へ。研修の効果を最大化するカギは、研修内容そのものよりも、実は「受講前後の上司の関わり」にあります。
1. 研修の成果は「受講前」に決まる
研究によると、研修の効果に最も影響を与えるのは「研修中の講師」でも「受講生本人」でもなく、「研修前の上司のアクション」です。
事前に上司と面談し、期待を伝えられた受講生は、そうでない受講生に比べて、研修後のアクション実行率が60%以上も高まるという驚きのデータがあります。「行ってこい」の一言で済ませず、数分の対話を持つことが投資対効果(ROI)を劇的に変えるのです。
2. 効果を測る「レベル3:行動変容」の壁
研修評価の世界標準「カークパトリック・モデル」では、満足度(レベル1)や理解度(レベル2)の先に、「レベル3:行動変容(現場で実践しているか)」があります。ここが「やりっぱなし研修」と「成果を出す研修」の分かれ道です。
レベル3を突破するには、アンケートに以下の要素を加えるのが効果的です。
- 具体的行動の宣言:「明日から何を変えるか?」
- 周囲への協力依頼:「誰にサポートを頼むか?」
- 成功のイメージ:「定着したら仕事はどう楽になるか?」
| 段階 | 評価レベル | 判定内容 |
|---|---|---|
| レベル 1 | 反応 | 満足度や興味・関心(アンケートなど) |
| レベル 2 | 学習 | 知識やスキルの習得(テスト、レポート) |
| レベル 3 | 行動 ★重要 | 現場での実践(多面調査) |
| レベル 4 | 結果 | 事業への貢献(売上向上など) |
3. 【保存版】そのまま使える「巻き込みテンプレート」
現場でそのまま使える、メールや声掛けのテンプレートです。コピー&ペーストして調整してください。
①【研修前】上司から部下への声掛け
「来週の〇〇研修だけど、今の君が取り組んでいる▲▲の課題解決に直結する内容だと思っている。特に『効率化の手法』について深く学んできてほしい。戻ってきたら15分ほど、うちのチームでどう展開できるか作戦会議をしよう。」
②【研修後】人事から上司へのフォローメール
件名:【共有】〇〇さんの研修での行動宣言について
〇〇課長、お疲れ様です。人事務局です。先日、〇〇さんが参加された研修のアンケートにて、以下の力強い宣言がありました。
「明日から、指示を出す前に相手の意見を30秒聞くことを実践します」
現場で少しでもその兆しが見えましたら、『やってるね!』と一言フィードバックをいただけないでしょうか。その承認が、本人の行動を習慣に変える最大の力になります。
③【1ヶ月後】本人へのリマインドメール
件名:研修後の「その後の進捗」はいかがですか?
研修から1ヶ月が経過しました。あの日宣言した『〇〇の実践』、今の達成度は10点満点中、何点でしょうか?
もし0点でも大丈夫です。今日から再スタートするための小さな一歩を、また1つだけ決めてみませんか?
4. まとめ:研修を「点」から「線」へ
研修は「当日」だけ頑張っても成果は出ません。「前日の期待」→「当日の学び」→「後日の承認」という一本の線でデザインして初めて、組織の力に変わります。
まずは次回の研修で、部下に「何を期待しているか」を伝える5分間を作ってみてください。その一工夫が、研修効果を何倍にも高めてくれるはずです。






