「材料が無い」は本当か? 現場で感じているナフサ問題・塗料不足の実情
2026年6月25日(木)
2026年6月25日(木)

最近の岐阜新聞で、
『特定の会社だけ材料が揃うことはない。
違う塗料を塗られるなど騙される人を減らすために発信している』
という内容の記事が掲載されていました。
悪質業者への注意喚起はとても大切なことです。
しかし、その一方で、現場にいる立場としては少し違和感もあります。
なぜなら、三輪塗装は「塗料が全く無い」という状況ではないからです。
他の中の良い同業にも聞きましたが、塗装が全くない、ヤバイ、倒産する・・・
なんて方はほぼ見えませんでした。
ナフサ問題から始まった供給不足
ここ数年、ナフサ不足をきっかけに、
- シンナー不足
- 塗料不足
- シーリング材不足
- 各種建築資材不足
など、建設業界全体で様々な影響がありました。
当然、価格も上がりましたし、一部製品は納期が長くなったものもあります。
しかし、少なくとも2026年6月現在、弊社では工事が止まるような状況にはなっていません。
「全く手に入らない」という状況も、実はほとんどありませんでした。
なぜ会社によって状況が違うのか
私はここが一番重要だと思っています。
「材料が無い」という会社があるのも事実です。
一方で、「そこまで困っていない」という会社も実際にあります。
違いは何でしょうか?
私は主に次のような違いではないかと考えています。
- 戸建住宅中心の小規模な塗装店
- 特定メーカーだけを扱う会社
- 仕入れ先が限られている会社
このような会社ほど影響を受けやすかった印象があります。
一方で弊社は、
- 複数の大手塗料メーカーと長年の取引がある
- 日頃から一定量の材料を購入してている
- それによってメーカー、販売店との信頼関係がある
こうした背景もあり、この間も必要な材料は「比較的」安定して供給されてきました。
もちろん、希望納期より時間がかかる製品はあります。
それでも、「工事ができない」という状況には至っていません。

「無い」という情報だけが広がる理由
こういう時代は情報にも偏りがあります。
困っている会社は、「材料が無い」「仕事が止まる」と発信します。
それは当然です。
しかし、困っていない会社は、「今日も普通に材料が入りました。」
とは、あまり発信しません。
ニュースも同じです。
「普通だった」という話より、「不足している」「混乱している」
という方がニュースになります。
結果として、世の中全体が材料不足のような印象になってしまいます。
実際には、会社によって状況はかなり違うのです。
本当に問題なのは「不足」より価格
現在は、多くの材料がある程度の納期が掛かるものもありますが納品できる状況になりました。
一方で避けられないのが価格上昇です。
例えば外壁塗装一棟で使用する塗料は、おおよそ20〜30万円程度。
仮に20%値上がりしても、
増える材料費は4〜6万円ほどです。
シンナーが80%値上がりしたという話もありますが、
そもそも使用するシンナー自体はそれほど多くありません。
一棟全体で考えれば影響額は限定的です。(1000円も上がらない…)
もちろんこれら些細な話だと言いません。
しかし、「今すぐ工事をしなければ!工事費がジャンジャン高くなる」
というほどの話でもありません。
それよりも新築住宅は、この数年で2,500万円から3,000万円近くまで上昇しています。
建築業界全体を見れば、そちらの方がはるかに大きな変化と言えるでしょう。

大切なのは信頼できる会社選び
材料不足を理由に、
- 違う塗料を使われる
- 契約を急がされる
- 必要以上に不安をあおられる
こうしたことがあってはいけません。
だからこそ、「材料が無い」という言葉だけではなく、
その会社が普段からどのような仕入れ体制を持ち、
メーカーや販売店とどんな信頼関係を築いているのか。
そこを見ることも大切だと思います。
建設業は、技術だけではありません。
日頃からの信用、取引量、仕入れ先との関係づくりも含めて、
お客様へ安定した工事を提供する力なのです。
今回のナフサ問題を通じて、改めてそんなことを感じています。







