地方創生のカギは、若者が帰ってきたくなる地域をつくること。
2026年6月29日(月)
2026年6月29日(月)

関市には、豊かな自然や人とのつながりなど、
ふるさととしての魅力は十分にあると思います。
しかし、それだけでは若者は戻ってきません。
やはり大切なのは、この地域で豊かな暮らしができること、
そして自分のやりたいことや夢に挑戦できる環境があることです。
その土台となるのが「働く場所」です。

どんなに住みやすい町でも、働きたい会社がなければ若者は戻ってきません。
逆に、魅力ある企業が増え、しっかり稼ぐことができ、成長できる環境があれば、人は戻ってきます。
私は、地方創生の主役は企業だと思っています。
企業が元気になれば雇用が生まれ、若者が戻り、家族が増え、子どもが育ち、地域に活気が戻る。
その好循環こそが、本当の地方創生ではないでしょうか。

先日、関市長が私たち関ロータリークラブの例会にお越しくださり、
関市の非常に発展的な面と、逆に人口減少についてお話をされました。
中でも私は子どもたちへの教育投資や学びの環境づくりに、
かなり力を入れていくとのことに気が行きました。
それは本当に大切なことですし、ぜひ進めていただきたいと思います。
ただ、一方で気になったのは、大学進学などで一度外へ出た若者を、
どうやって関市へ呼び戻すのかという具体策です。
現実には、多くの学生さんは名古屋や東京、大阪の大学へ進学し、
そのまま都会で就職するケースがほとんどです。
地方企業にとって、人材の確保と定着は、これからますます大きな課題になります。

実は、わが家の息子も都会の大学に進学しました。
長男は東京の大学を卒業後、そのまま東京の会社で6年間経験を積み、その後、関市へ戻ってきてくれました。
次男も名古屋の大学へ進学し、卒業後は岐阜市の会社で6年間経験を積み、今年戻ってきてくれました。
二人が三輪塗装へ戻ってきてくれたことは、会社にとって本当に大きな出来事です。
「親がうるさく言うから、帰ってきた」というような単純な話ではありません。
本人たちに直接聞いたわけではありませんが、今の若い世代の目から見ても、
三輪塗装という会社が少しは魅力的に映ったのだとしたら、
親としても、経営者としても本当に嬉しく思います。

実は、三輪塗装も昔からそんな会社だったわけではありません。
以前は、せっかく若い人が入社してくれても、なかなか定着しない会社でした。
私自身、そのことに長年悩み続け、様々なチャレンジをしてきた結果今があると思います。
この6年間は若手社員の定着を会社の最重要課題として取り組んできましたが、
その甲斐あってか、この6年間は若手社員の退職者は一人もいません。
現在は6人の若者が、それぞれ資格取得を目指しながら、一生懸命働いてくれています。
だから私は、「帰ってきたい」と思える会社をつくることは企業の責任だと思っています。
そして同時に、「帰ってきやすい地域」をつくることは行政の大切な役割ではないでしょうか。
例えば、大学卒業後に地元へ戻って就職した人に対し、
・3年間勤務したら50万円
・5年間勤務したら100万円
・10年間勤務したら300万円
そんな長期定着を応援する制度があっても良いのではないでしょうかと
10年間地域で頑張った若者が、
その300万円を頭金にして地元で家を建て、家庭を築き、子どもを育てる。
そんな好循環が生まれれば、人口減少対策としても大きな意味があると思います。
もちろん、「その財源はどうするのか」という議論はあるでしょう。
私にも明確な答えはありませんが・・・。

しかし、人口減少という大きな課題を前に、「できない理由」を並べるより、
「できる範囲で何ができるか」を考えることが大切ではないでしょうか。
本当に優秀な人は、日本全体や世界を舞台に活躍してくれれば、それは素晴らしいことです。
一方で、私たちのような多くの人間は、自分が暮らす地域で働き、地域を支え、
次の世代へつないでいくことも、とても大切な役割だと思っています。
国を支える人も必要です。
地域を支える人も必要です。
地方創生は、行政だけがやるものではありません。
企業も、学校も、地域も、それぞれが役割を果たして初めて実現するものだと思っています。
私は、自分の会社だけが良くなればいいとは思っていません。
地域に元気な企業が増え、若者が戻ってきて、「この町で働きたい」「この町で暮らしたい」
と思える関市になってほしい。
そのために、企業も行政も、それぞれの立場でできることを一つずつ積み重ねていくことが、
地域創生につながると真剣に考えています。







