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三輪 雄彦
【外壁塗装】“助成金バブル” SNS広告の誤情報にご用心ください!
2025年6月28日(土)

 

最近、「外壁塗装に国の助成金が出る!」

「60秒で無料診断」

「全国5000社から最安の業者がすぐ見つかる」

── そんな“うまい話”をうたった広告をSNSでよく見かけます。

 

しかし、私は業界の人間として、これらの情報の多くに重大な誤解や誇張、

矛盾が含まれていることを見過ごせません。

皆さんの大切な住まいを守るためにも、冷静に判断してほしいのです。

 

 

❌ 誤情報その1:国の外壁塗装助成金制度は「存在しない」

まず、「国が省エネを目的に外壁塗装の助成金を出している」という表現。これは誤りです。

✅ 正確には:外壁塗装に関する助成金は国の制度ではなく、自治体単位で行われているものがほとんどです。

✅ 多くの自治体では、助成率はせいぜい工事費の5〜10%、上限10万円程度。

✅ 関市や美濃市ではそもそも存在しません。

 

それなのに、まるで誰でも高額な助成金をもらえるかのような表現は、悪質な誘導です。

 

 

❌ 誤情報その2:「60秒で無料診断」→ 実際は4分以上

「最短60秒でパッと分かる」というのも、体験者から言わせてもらえば完全な誇張です。

✅ 実際には、かなりの数の質問に答えねばならず、最低でも4分以上かかります。

✅ しかも、その後すぐに複数社から電話がかかってくるケースが大半です。

 

 

❌ 誤情報その3:「全国5000社」→ 実際にはごく限られた地元業者

「全国5000社の中から最安業者が分かる」というのも、見かけ倒しの数字です。

✅ 実際に対応できるのは、その地域で動ける数社(5〜10社程度)に過ぎません。

✅ 「営業は一切なし」と書いてあっても、登録すると即数社からのアポ電が入るのが実情です。

 

 

🔍 ポータルサイトの“裏側”を暴く

こうした塗装ポータルサイトの実態は以下の通りです:

ポータルサイト運営会社は、1件の依頼情報を3社〜10社の業者に情報を流し

業者は1件エントリーするの対し2万〜3万円支払うので × 業者数分の利益を得る構造になっています。

また成約時には工事代金の7%〜15%を本部に納める必要もあるためお客様の大切な費用を

工事費に充てるのではなく、運営会社への紹介料に割り当てられることになります。

 

掲載業者の大半は、1人親方や小規模業者で、資格や許可の審査もない会社が多いです。

販促力(自社PR力)のない業者が「価格勝負」で無理をする結果、粗悪工事に繋がる可能性が高い。

つまり、「安く済む」の裏には、リスクが山積みなのです。

 

 

✅ 正しい判断のために外壁塗装は決して安い買い物ではありません。

そして、建物の寿命や快適性に直結する“命を守るメンテナンス”です。

価格だけで判断するのではなく、地域に根差し、許可や資格を有している、

信頼できる施工店に依頼することが何より大切だと考えます。

 

安いは最大の魅力ですが、適切な工事を行うには一定の費用は掛かります

いくら安くても、長持ちしない施工に価値はありません。

どうか、慎重にご検討くださいますようお願いします。