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三輪 雄彦
70代こそ働くのをやめるな!
2026年10月12日(月)

今朝の日経新聞に掲載されていた、作家・林真理子さんのインタビュー記事。

「70代こそ働くのをやめるな」 これには、めちゃくちゃ感銘を受けました。

林真理子さんといえば、1982年に『ルンルンを買っておうちに帰ろう』がベストセラーとなり、

1986年には直木賞を受賞。

その後も数多くの小説やエッセーを発表してきた、日本を代表する作家のお一人です。

そして2022年、68歳で日本大学の理事長に就任されました。

当時の日大は相次ぐ不祥事で揺れており、その再建を託されたわけです。

就任後もアメリカンフットボール部の薬物事件など、難しい問題に直面しました。

大変な重責だったと思いますが、4年間の任期を務め、今年6月に退任されています。

そんな林さんが72歳になった今、語られている人生観が非常に説得力があります。

特に印象に残ったのが、この言葉。

「50歳をすぎたら仕事の3割はお金をもらえないことをやる」

 

仕事をしてお金を稼ぐ。家族を養う。会社を成長させる。

もちろん、どれも大切なことです。

しかし、50歳、60歳と年齢を重ねてきたら、それまでに培ってきた経験や知識、人脈などを、

自分のためだけでなく、人のため、社会のために使う。

必ずしもお金にならなくても、人のお役に立つことに時間を使う。

若手の教育、指導に費やすというの最も社会人としての

最も崇高で、最後にすべからく全ての人が行うべき行為だと思います。

そんな生き方を勧めているのだと受け止めました。

 

 

僕も来年には60歳を迎える年齢になりました。

若い頃は、とにかく仕事を頑張り、会社を大きくし、売上を伸ばし、利益を出す。

そんなことに懸命にだった仕事人生でした。

もちろん今でも経営者としての責任はありますし、仕事を頑張ることに変わりはありません。

ただ、この年齢になると、残された人生をどう使うのか、何のために働くのか、そんなことを考えるようになります。

 

お金を稼ぐことから、人の役に立つことへ。

決してどちらか一方ではなく、そのバランスを少しずつ変えていくことなのかもしれません。

もう一つ、林さんは「好奇心を持ち、悪口は封印」とも語られています。

 

いくつになっても新しいことに興味を持つ。

若い人たちとニコニコと交流する。

仕事も趣味も楽しむ。そして、人の悪口を言わない。

これも大いに共感するところです。

 

年齢を重ねることは、社会から離れて行くこと、人生を縮小していくことではなく、

培ってきたものを社会に還元していくこと。

そんな考え方が素晴らしいと思いました。

 

ところで、うちには最長老の職人の堀江さんは、確か今年現在76歳になると思いますが、母型のおじさんです。

今でも週3日ほど現役で現場に出ています。

以前本人に「いつまで働くのよ?」と聞いたことがありましたが、

元気なうちは!と。

「家にいてもやることがないから」とか「健康のため」とか、そんなことを言ってました。

もちろん、それもあるのでしょうけど

そもそも僕ら雇う側からすると、まず、長年培ってきた確かな技術がある。

仕事はかなり選びますが、お願いする価値があるんです。

 

そして、それ以上に素晴らしいのが、その人柄です。

ややこしいことは言わない。
いつもニコニコしている。
若い者の言うことにも素直に耳を傾ける。
そして、人の悪口を言わない。

だからこそ、今でも一緒に働いてもらいたいと思うわけです。

 

いくつになっても仕事があるというのは、本人が働きたいというだけではなく、

周りからも必要とされているということなんでしょうね。

そのためには、仕事の能力や技術はもちろんですが、人柄というものが実に大切になってくる。

不愛想で、不親切で、自分のことしか考えていない人が

若者に受け入れてもらえるわけもなく・・・

働きたい!と自分が思う以上に、若者に受け入れてもらえるかどうか?の方がはるかに大きな問題です。

何歳まで働くかということよりも、何歳まで人から必要とされる存在でいられるか?

 

林真理子さんの記事を読んで、改めてそんなことを感じました。

実にいい記事に出会えました。