第4回 書き写しの会 大人の修学旅行 in 佐賀〜歴史を学び、人を学び、そして自分の生き方を考える旅〜
2026年10月27日(火)
2026年10月27日(火)

先だって、気心の知れた仲間4人で、2泊3日の佐賀旅行に行ってきました。
今回で4回目となる「大人の修学旅行」。
おっさん4人が集まって、観光して、おいしいものを食べて、お酒を飲んで!
もちろん、そんな楽しみもありますが(笑)、私たちの旅はそれだけではありません。
歴史を学び、先人たちの生き方に触れ、そして自分自身の人生や経営について考える。
そんな目的を持った、私にとっては非常に大切な旅なんです。
11年半前に始めた「書き写しの会」
そもそも、この4人にはいくつかの共通点があります。
一つは、全員が塗装業界に関わっていること。
塗装会社の経営者であったり、塗料メーカーで責任ある仕事をしていたりと、
それぞれ立場は違いますが、塗装という仕事を通じて知り合った仲間です。
そして、もう一つの共通点。
それが「書き写し」という習慣です。
今から12年ほど前、私が始めた「書き写しの会」
それぞれが自分の好きな本を選び、毎朝ノートに書き写し、
フェイスブックグループに投稿すというものです。


ちなみに現在は、4人とも現在松下幸之助先生の著書を書き写しています。
全員が松下幸之助先生の大ファンです。
本を読むことも大切ですが、書き写すという行為には、また違った良さがあります。
一つひとつの言葉に向き合い、その意味を考え、自分自身に問いかける。
すぐに答えが出るわけではありませんが、こうした積み重ねが、
自己肯定感を高め、少しずつ自分の考え方や生き方を形づくっていくのだと思っています。
そんな仲間たちと始めたのが、この歴史を学ぶ旅なのです。

明治維新を動かした「薩長土肥」を巡る
これまでの旅を振り返ると、なかなか面白い!
第1回 萩(長州藩)
吉田松陰、高杉晋作、木戸孝允、伊藤博文ら長州ファイブ。
松下村塾に代表される人材育成と、時代を変えようとした若者たちの志を学びました。
第2回 鹿児島(薩摩藩)
西郷隆盛、大久保利通、島津斉彬。
日本の将来を見据え、時には命を懸けて国のあり方を変えようとした人々の歴史に触れました。
第3回 高知(土佐藩)
坂本龍馬、中岡慎太郎、板垣退助、武市半平太、岩崎彌太郎。
それぞれ異なる立場から、新しい日本をつくろうとした人々の行動力や発想に触れました。
第4回 佐賀(佐賀藩)
大隈重信、江藤新平、鍋島直正、副島種臣、佐野常民。
政治、教育、産業、外交など、日本の近代化を支えた数多くの偉人を輩出した土地です。
こうして振り返ると、4回の旅で、
明治維新の中心となった「薩長土肥」の四藩をすべて巡ったことになります。
かなり興味深いルートだと思いませんか!?
それぞれの土地には、その時代を懸命に生き、時代を動かした人々の足跡が残されています。
彼らが何を考え、何を守ろうとし、何を変えようとしたのか。
その土地に実際に足を運ぶことで、本や資料だけでは感じられないものがあるのです。

今回の佐賀で最も衝撃を受けた名護屋城
今回の佐賀旅行で、最も印象に残ったことの1つが名護屋城跡でした。
豊臣秀吉が朝鮮出兵の拠点として築いた巨大な城です。
戦国時代の終わり、天下統一を成し遂げ、権力の絶頂にあった秀吉。
その命によって築かれた名護屋城には、全国から大名や武将、その家臣、商人などが集まり、
一時期は20万人規模の人々がいたといわれています。
現在の静かな城跡からは、到底想像できない光景です。
交通手段も建設機械も、現代とはまったく違う時代。
しかも、こんな田舎の山の中に、巨大な城と町をつくり上げた。
その権力と組織を動かす力には、ただただ驚くばかりでした。
もっとも朝鮮出兵に向けて選んだことを考えると絶妙な土地だったことは明らか。
一方で、秀吉の死後、朝鮮出兵は終わり、名護屋城もその役割を失っていきます。
あれほどの栄華を極めた場所が、今では静かな城跡となっている。
どれほど大きな権力を手にしても、どれほど繁栄しても、それが永遠に続くわけではない。
そんなことまで考えさせられました。

もちろん、大隈重信、江藤新平、鍋島直正、副島種臣、佐野常民らすべて良かったし学びも多かった!!
歴史というものは、実に面白いものです。
ちなみに吉野ヶ里遺跡にも足を運びましたが、
こちらは一気に時代をさかのぼって弥生時代!
復元された建物がずらりと並ぶ光景は、
私にとっては歴史の勉強というより、壮大なお散歩コースという感じでしたが(笑)。
これもまた、現地に行ったからこそ得られる感想なのでしょう。

次の4回は、敗れた側から明治維新を学ぶ
さて、ここからの旅が、また面白くなりそうです。
これまでの4回は、明治維新を動かした「薩長土肥」の歴史を中心に学んできました。
そして、これからの「大人の修学旅行」は、いよいよ戊辰戦争を追いかける旅へ。
2027年・第5回 長岡(越後長岡藩)
北越戦争 — 河井継之助の決断
武装中立を目指した長岡藩が、最新鋭のガトリング砲を備えて新政府軍と激突。
長岡城の陥落と奪還、そして再び失う激戦を学ぶ。
2028年・第6回 秋田(久保田藩・秋田藩)
秋田戦争 — 戦う相手が変わった東北の悲劇
奥羽越列藩同盟を離脱し、新政府側についた秋田藩。
庄内・盛岡藩などから攻撃を受け、秋田各地が戦場となった。
2029年・第7回 会津若松(会津藩)
会津戦争 — 白虎隊と少年たちの悲劇
会津藩の籠城戦と降伏。そして16〜17歳の白虎隊士たちの自刃。
城下が炎に包まれるなか、少年たちは何を思ったのか。
2030年・第8回 函館(旧幕府軍・蝦夷地)
箱館戦争 — 戊辰戦争の終結
土方歳三、榎本武揚ら旧幕府軍の最後の戦い。
1869年5月18日の五稜郭開城をもって、戊辰戦争は終結する。
前半4回は、明治維新を推し進めた薩長土肥の歴史。
後半4回は、戊辰戦争を通して、勝者と敗者、それぞれの歴史を学ぶ旅。
そして、私はこの企画には大きな可能性があると思っています。
「8回シリーズ、8年がかりで明治維新前後の歴史を学ぶ旅」。
日本に大変革をもたらした時代を、勝者と敗者、
双方の視点から学び、その土地の風光明媚な景色や食文化を楽しむ。
そして夜は、気心の知れた仲間とお酒を飲みながら、経営や人生について語り合う。
こんな大人の修学旅行があってもいいじゃないか!
私は、この旅のスタイルは絶対に多くの方に受け入れられると思っています。
歴史好きな方はもちろん、経営者仲間や同級生グループなど、
学び続けたい大人たちにとって、とても魅力的なモデルになるのではないでしょうか。
毎年、次の旅を楽しみにしながら、少しずつ歴史の知識をつなげていく。
そして8年後には、歴史への理解とともに、仲間とのかけがえのない思い出が残る。
ぜひ多くの方にも、この8回シリーズを参考にしていただきたいと思います。

経営者として、歴史から何を学ぶのか
私が歴史に興味を持つ理由の一つは、そこに現代の経営にも通じるものを感じるからです。
時代が大きく変わろうとするとき、人は何を基準に判断するのか。
周囲が反対する中で、自分の信念を貫くことが正しいのか。
それとも、時代の変化を受け入れ、考え方を変えていくべきなのか。
歴史上の人物たちも、決して最初から正解を知っていたわけではありません。
限られた情報の中で悩み、考え、決断をしてきたのでしょう。
もちろん、現代の企業経営と、命が懸かった幕末の動乱を同じように語ることはできません。
しかし、組織を率いること、人を育てること、決断すること、そしてその結果に責任を持つこと。
そこには、時代を超えて考えさせられるものがあります。
私は、歴史を学ぶことは、単に昔の出来事を知ることではないと思っています。
過去に生きた人々の人生を通して、今の自分の生き方を考えること。
それが、歴史を学ぶ大きな意味ではないでしょうか。

そして、何より素晴らしいのは仲間の存在
この旅には、もう一つ大きな価値があります。
それは、仲間と本音で語り合えることです。
4人とも経営者、あるいはそれに準ずる責任ある立場にいます。
道中では、歴史の話だけでなく、経営についても実に多くの話をします。
社員のこと、組織のこと、会社の将来のこと。
それぞれ立場や会社の規模は違っても、抱えている悩みや苦労には共通するものが少なくありません。
経営者という仕事は、最終的には自分で決断しなければならないことが多いものです。
なかなか社員には話せないこともあれば、家族に話したところで、理解してもらえるとは限りません。
そんなとき、同じような立場で苦労を重ねてきた仲間と、気兼ねなく語り合える。
何か答えが出るわけではありません。
しかし、話を聞き、話をして、時には大笑いする。
それだけでも、不思議と心が穏やかになるものです。
経営上の付き合いや損得を超え、互いに学び合い、支え合える関係。
年齢を重ねてから、そんな仲間に恵まれたことを本当にありがたく思っています。

いくつになっても、学び続けたい
考えてみれば、11年ほど前に始めた小さな「書き写し」という習慣。
それが仲間とのつながりを深め、こうして日本各地の歴史を学ぶ旅へと発展しました。
人生、何がきっかけで豊かになるか分からないものですね。
これまでの4回で薩長土肥を巡り、これからは新潟、会津、函館へ。
明治維新という大きな時代の流れを、様々な立場から学んでいく。
そして旅先では、おいしいものを食べ、お酒を飲み、経営について語り合い、くだらない話で大笑いする。
これほど楽しい時間はありません。
若い頃の修学旅行は、先生に連れられて歴史を学ぶ旅でした。
しかし、今は違います。

それぞれが長い人生経験を重ね、経営や仕事を通じて様々な成功や失敗を経験してきた。
だからこそ、同じ歴史に触れても、感じるものが違うのだと思います。
歴史を学び、人を学び、仲間から学び、そして自分自身を見つめ直す。
私たちの「大人の修学旅行」は、これからも続きます。
学び続けることを楽しみ、互いの人生を豊かにしていく旅なのです。
素晴らしい仲間たちに、心から感謝しています。
これからもこの大人の修学旅行を続けるために、
まず健康な体を作り、健全な精神を作り、しっかり自らを整えて挑みたいと思います。








