平田 京子
「感情はいらない」と「心理的安全性」は両立する!2冊の本を読んで気づいたマネジメントの本質
2026年9月15日(火)

最近、読書をしていて「これは面白い組み合わせだな」と感じる出来事がありました。

というのも、ほぼ同時期に次の対極的な2冊を続けて読んだからです。

安藤氏の書いたコラム「組織マネジメントに感情はいらない」などを読んでいると、とにかく徹底して「感情はいらない、ルールと数字だ」という姿勢が貫かれています。

そこでふと、疑問が湧いたんですよね。
「ここまで徹底して数値化やルール化を進めると、むしろ職場の『心理的安全性』が脅かされちゃうんじゃないの?」って。

でも、この2冊の考え方をじっくり深掘りしていくうちに、面白い答えが見えてきました。今回はその頭の整理として、ブログにまとめておきます。

結論から言うと、識学の「感情を排除するマネジメント」と、Googleなどが大切にしている「心理的安全性」は、喧嘩するどころかめちゃくちゃ相性がいいと思っています。

識学が「いらない」と言っているのは、仕事を進める中での無駄な感情のドロドロ感です。一方で心理的安全性が目指しているのは、「怒られるかも…という恐怖を感じずに発言できる環境」のこと。入口は違っても、目指しているゴールはお互いを助け合っているんですよね。


コラムを読んで思ったこと:一見冷たそうだけど、実はすごく合理的

安藤さんの「感情はいらない」という言葉だけを聞くと、なんだか冷たくて厳しい感じがしますよね。でも、実際の現場で考えるとすごく納得できる部分が多いんです。


なぜ「識学」と「心理的安全性」はちゃんと両立するのか?

よく「心理的安全性=アットホームで優しい職場」と誤解されがちですが、本来の意味は「怒られたりバカにされたりする怖さなしに、自分の意見やミスを素直に言える状態」のことです。

そう考えると、識学の考え方と次のようにキレイに噛み合ってきます。

ポイント 識学(ルール重視) 心理的安全性(Google的知見) 両立のロジック
怖さをなくす ルールと評価基準をはっきりさせて、上司の「その日の気分」で怒られる理不尽さをなくす。 失敗を責められたり、感情的に怒られたりする怖さをなくす。 「感情で理不尽に怒られないルール」があるからこそ、部下は安心して働ける。
失敗したとき 感情的にならず、「ルールのどこに問題があったか」を淡々と改善する。 失敗を隠さずに共有して、みんなで次の学びに変える。 人を責めずに「仕組みの問題」として扱うから、失敗を素直に報告しやすくなる。
目指す場所 無駄な感情のロスを減らして、チームのスピードと成果を最大化する。 変な遠慮をせずに意見を出し合って、チームの成果を最大化する。 アプローチは違っても、どちらも目的は「成果とスピードの最大化」で一致している。

要するに、「上司の気分や感情で理不尽に怒られないルール」があるからこそ、部下はビクビクせずに安心して発言したりミスを報告したりできるというわけです。


現場で生かすための2つのポイント

この2つをうまく組み合わせて使っていくには、次の使い分けが大事になりそうです。

1. 「コトの検証」と「人の否定」をちゃんと分ける

仕事を進めるときは、徹底的に感情を抜いてルールと数字でチェックします。部下がミスした時も「なんでルール通りいかなかったのかな?」と事実だけを淡々と確認する。感情的に怒らないこと自体が、部下にとって一番の安心感になります。

2. 感情を出す「タイミング」をしぼる

仕事の途中で感情を出しすぎると手や頭が止まっちゃいますが、「結果が出た後」は別です。「よく頑張ったね!」と達成感を分かち合ったり労ったりするときは、しっかり感情を込める。この強弱があるからこそ、気持ちよく働き続けられるはずです。


おわりに

上司の気分や感情による理不尽さをなくすためのルール作りは、むしろ「余計な怖さを感じずに伸び伸び働くための土台(心理的安全性)」になるんだなと感じました。

「感情を抑えて淡々と進める部分」と「気持ちを込めて称え合うタイミング」、このメリハリがマネジメントには大事なんだと、2冊の本を通じてすごく勉強になりました!